牧原様(以下、牧原):人材開発グループで、新入社員研修の研修リーダーをしています。前職では、8年ほど社内の研修講師も務めていました。
安部様(以下、安部):私は次世代リーダー研修を担当しており、人材育成部署の業務経験は3年目になります。以前は、10年ほどエンジニアをしていました。
事例紹介
お客様のニーズを捉え、課題解決に取り組むパートナーとして、成長を続けるソフトウェア企業のキューブシステム様。「顧客第一主義」「重点主義」「総員営業主義」を掲げ、お客様との信頼関係を大切に、高付加価値でコストパフォーマンスの高いシステムソリューションサービス(ヒアリングから課題発見、システム提案、開発、保守・運用)を提供し続けています。
今回は、人材開発ご担当者様に、2022年から導入していただいている、ヒューマンスキルにフォーカスしたTOASUの新入社員研修についてお話を伺いました。
Q:開発グループ所属であるお二人の業務について教えてください。
牧原様(以下、牧原):人材開発グループで、新入社員研修の研修リーダーをしています。前職では、8年ほど社内の研修講師も務めていました。
安部様(以下、安部):私は次世代リーダー研修を担当しており、人材育成部署の業務経験は3年目になります。以前は、10年ほどエンジニアをしていました。
Q:新入社員研修における課題について、お聞きしてもよろしいでしょうか
牧原: 実は数年前まで自社で新入社員研修を行っていました。しかし、登壇する現場社員の業務調整の難しさや指導力のバラつき、講義と演習を組み合わせた一貫性のあるカリキュラム体系にすることに課題がありました。
安部:ビジネス環境の変化という観点でも、課題を抱えていました。例えば、国内のSIerに求められる内容の変化や案件規模の拡大により、新人や若手社員が開発工程を段階的に経験する場が少なくなったことで、エンジニアとして網羅的に経験する機会が少ないという状態があります。それを解消するためには、リーダー層が新人や若手社員のOJTをしっかりしなければならないのですが、人材育成の仕組みが不十分であることが課題でした。ほかにも、意識の切り替えという面でビジネスマナー、ヒューマンスキルといった部分も大切ですが、年々新入社員が増えていることもあり、内製での対応が難しくなっていました。
ーそういった課題感に対するTOASUの営業はいかがですか?
牧原: 私たちがお伝えする課題をうまくキャッチしていただき、解消するためにどうアプローチをしたらいいのか、ということを真剣に考えてくださいました。これまで、こちらが希望するカリキュラムにならないなど、意思疎通が難しい研修会社もありました。しかし、TOASU様ではそういうことがなく、信頼を置いています。「研修でこういうことを実現したかった!」と思うほど、抽象的な要望を形にしていただけるところが、TOASU様の強みだと思います。
Q:2022年から導入いただいている新入社員研修ですが、どの辺がポイントだったのでしょうか
牧原:一点目は、受講者の主体性の促し、マインドの醸成を得意とされている点です。マナーは「型」で教えれば、それを実行させることはできます。しかし、覚えただけでは、状況に合わせて考えて行動することができなくなってしまいます。TOASU様の研修は、「なぜこうする必要があるのか」という本質に触れていただけるので、受講者が目的を意識することができていると感じます。
二点目は、目的を意識させることです。マナー、ロジカルシンキング、読み書きなどは、どの会社でも必要になるスキルですが、それらを「なぜ一人ひとり身につける必要があるのか」という理由を、当社の理念などにも触れ、「こういうところに響いてくる」や「実は繋がっている」など紐づけてご説明いただきました。4月時点の新入社員は、会社理解が浅い状態ですので、第三者の講師の言葉として日本経済の状況を踏まえ社会人に求められることをお伝えいただけるというのは、大変説得力があります。他の研修会社にはないところだと思っております。
三点目は、講師の方々のご経験が豊富であるということです。演習を行った後は必ずフィードバックをしてくださるのですが、そのバリエーションも豊かです。新入社員の意見を尊重しながら、課題を認識させ、「では次はどうする?」と未来を見据えた促しをしていただけるというのも、TOASU様の研修ならではと感じております。また、発表も結果だけではなくて、プロセスも見ていただけるので、大変ありがたく思っております。私たちだけでは目が行き届かないところを、的確にフィードバックしてくださる強みが、TOASU様にあると考えております。
ー最近は、AIによる評価も増えていると思いますが、講師によるフィードバックの方が、教育的な観点で次のアクションにつながっているということでしょうか。
牧原:はい、その通りです。例えば挨拶や笑顔の動画データを読み取って、採点やフィードバックコメントを返信するAIサービスもあります。AIツールは実際に使ったことがありますが、どうしても画一的で効果が薄いように思います。しかし、講師のフィードバックでは、出来ている点と課題点を提示して、「客観的に見てどんな印象を受けますか?」「どうしたら良くなると思いますか?」と、本人に考えさせます。丁寧に会話を重ねながらフィードバックをしていただけるので、受講者にとっても納得感があります。
ー御社の新入社員研修で、特に強化しているテーマはありますか?
牧原:ファシリテーションです。当社は745名の社員がおり、約一割を新卒採用しています。そのうち、本社スタッフは135名です。大半のエンジニアがお客様先に常駐しています。※社員数は2024年10月1日現在(単体)のものです。
お客様のニーズを捉えたサービスを提供するにあたり、状況を把握して意見を聴き、合意形成をするスキルが必要になります。そのため、昨年からは実業務を想定してチームで協働することを体感させるためファシリテーションの要素を研修に取り入れていただきました。
研修には、読む、書く、聞く、話すに加え、ロジカルシンキングからファシリテーション、そして発表や意見をまとめるといった様々な要素を入れていただいています。こういった要望にすべて応えていただけるのも、TOASU様ならではだと思います。
ーすべてのエンジニアが営業担当である、という御社の理念を垣間見た気がいたしました
牧原:当社には、「総員営業主義」という独自の営業スタイルがあります。お客様の近くにいるエンジニアが自ら営業を担当することで、お客様の課題に即したご提案を迅速に行うことができるという考えに基づいております。これを体現できることが当社の強みです。
ー御社の新入社員研修は受講者数が多く、TOASUの講師も2名体制で対応させていただいておりますが、実施形式についてはいかがでしょうか
牧原:研修の講義はクラス別ですが、ビジネスマナーのような実践を通して習得する内容の場合は、二日間に分けてそれぞれ40人の集合形式で実施しています。講義はオンライン形式で、実践は集合形式というハイブリッドのスタイルになっています。
ーハイブリッドの形式の研修についてはいかがでしょうか
牧原:講師の方々のレベルが大変高く、受講形態が対面とオンラインのどちらでも、研修品質が担保されています。ほかの研修会社では、ハイブリッド形式にすると、学習の理解度に差が出てきてしまうという課題がありました。しかしTOASU様の場合はそういった課題はなく、頷いたり、目線を合わせているかのように話したり、オンライン形式ならではのコミュニケーションの指導が、細かいところまで行き届いていると感じています。
安部:採用する人数もどんどん増えておりますし、社員講師ではなかなか行き届かないところがありますので、お二方の講師に、四日間で受講者約80名の新入社員研修をご対応いただけたのは、大変ありがたいと思っています。
ーほかに、TOASUの新入社員研修の講師について感じたことがございますか?
牧原:TOASU様ならではかもしれませんが、講師の方が講師職以外のビジネス経験をお持ちで、ご自身の立場で経験した成功談や失敗談など、リアルな情報をお話いただけるというのも魅力です。業界や業種が異なってもビジネスとして共通する経験談であるため説得力があります。
安部:テキストに書いていないことまで説明していただいて、とても丁寧でわかりやすい講義だと思います。また、受講者との会話や、やり取りも大切にしてくださっていると感じております。実際に研修後に受講者が講師の方に相談する場面を何回も見てきました。当社の社員との相性も、大変良いと感じております。
ー四日間の新入社員研修後、新入社員の皆さんには、どのような変化がありますか?
牧原:私たちも数日間研修を実施していますが、その場限りになってしまうところがあります。ところが、TOASU様の研修を終えると、社会人としての意識を持った行動を取るようになりました。講師が受講者と向き合い、社会情勢の中で自身の立ち位置や、会社が求めている理念をリンクさせながらお話いただくことで、意識が変わるのだと思います。
お客様からお褒めのお声をいただくこともあります。一社員として自分の振る舞いがどのように映るのか、研修を経て意識できるようになったからだと思います。コミュニケーションスキルとして、相手が何を求めているか、ビジネスは相手ありきであるという本質を、各カリキュラムの演習に入れていただいた効果が出ていると思いました。またファシリテーションを学んだことにより、ディスカッションでは建設的に意見を交わし、合意形成を図るなどチームを意識した行動がみられました。
ー今後のTOASUの研修に期待することはございますか?
牧原:ビジネスシーンでよくある考え方や価値観の違いを体感する研修や演習です。ビジネスでは意見が対立することや理論だけでは通用しないこともあります。中長期経営計画に、「社員自らが志を持ち、ビジネスマインドを持ち、自ら考え、行動する」というステートメントがあり、新入社員から自律することを意識させたいと思っております。研修という場にて明確な答えがないことを考え、試行錯誤することで、理想と現在位置のギャップに気付かせ、感情が揺さぶられるような研修があってもいいかもしれません。
TOASU営業担当からの一言