COLUMN
研修コラム
20年以上にわたり200社以上、10,000人以上のビジネスパーソンが受講してきた実績を持つ、TOASUの「三社合同研修」。異なる3社で競争・共創・共感しながら育むことで多くのビジネスパーソンをサポートしてきました。
そんな「三社合同研修」に、ビジネス変革力を鍛える新コース「DX構想力強化研修」が登場。先日、記念すべき初回が開催されました。
どんな過程でDXが発生していくのか、DXにはどういう考え方が必要なのかということを体験によって体感してほしい、という思いのもと、3社がどのように「トランスフォーメーション」を実現し、新しい価値を提供する企画を出せるかを競い合いました。
「DX」にとことん向き合い、広い視野からビジネス変革を捉えたからこそ生まれた、新たな価値創出の瞬間を捉えてきました。
研修概要
企業を取り巻く環境変化は日に日に激化しており、デジタル・ディスラプションも抗えない流れの中で、自社だけでなく顧客企業もその波にさらされており,DX対応を迫られています。IT企業が生き残っていくためには自らが変革者となって,顧客と共に価値を共創することが求められます。
「正解」どころか「問題」すら与えられない本研修。顧客の課題と真のニーズを発見し、発想力を働かせ最善の答えを作り出す力、顧客と共有し、価値へと昇華する力を養い、架空の顧客に対するDX企画案を作成し、プレゼンをします。
最終プレゼンでは、講師評価に加えて、生成AIが企画内容をDXの11項目の観点で評価し、参加企業の強み、改善点などを的確に評価します。
初日講義
初日の講義は、デジタルトランスフォーメーションの基本的な概念を理解することから始まりました。まずは、デジタイゼーション(デジタル化)とデジタライゼーション(デジタル技術の活用)の違いを明確に理解することがこの研修のカギとなります。デジタイゼーションとは、紙の書類をデジタルデータに変換するような、既存の業務をデジタル化するプロセスを指します。一方、デジタライゼーションは、デジタル技術を用いて業務プロセスを改善し、効率化することを意味します。
そして、今回の研修で特に焦点が当てられたのが、その先にあるデジタルトランスフォーメーション(DX)です。
DXとは、デジタル技術を駆使して新しい価値を創造し、ビジネスモデルを根本から変革することを指します。
VUCA(Volatility, Uncertainty, Complexity, Ambiguity)と呼ばれる変化の激しい現代社会においては、デジタル技術を通じて新しいサービスを創造することが求められます。さらには、AIの普及により、ユーザー企業が簡単に業務をデジタル化できる時代。ITベンダーは、単なる分析や提案だけではなく、実践に活かせる具体的な案件を提案し、ソリューション・ビジョンを示すことが求められています。具体的に何をどうすればどのような価値が生まれるのかまで提案できる能力が必要とされるのです。
講師からは、「単にデジタル技術を導入するだけではDXとは呼べない。DXの本質とは、デジタル技術を活用して新しい価値を創造し、ビジネスを劇的に変革すること」と、特に強調して説明され、どれだけ具体的に実現方法を作り上げるかが求められました。
この講義を通じて、参加者はデジタイゼーション・デジタライゼーションを基盤としながら、その先にあるDXの本質的な実現に向けての考え方を深く学びました。
研修の進行
研修は2日間にわたり、参加者は3社3チームで分かれて、企業インタビューや演習を通じて実践的に学びました。
初日は講義の後、企業インタビューが行われました。課題を抱えた企業へのアプローチ方法が各社で個性が出て、解決策を提案するプロセスが非常に興味深いものでした。
このインタビューの1回目は公開形式で行われ、企業の現状や問題点、課題を共有しました。参加者は具体的な課題を把握し、それに対する解決策を模索しました。
2回目以降のインタビューは個社ごとに行われ、具体的な解決策を深掘りしました。参加者は、現場の声を反映させながら、どのようにデジタル技術を活用して課題を解決し、新しい価値を創造するか、アイデアを出し合い続けました。
最終日の成果物発表では、各チームが提案したアイデアを競い合いました。評価はAIを用いて行われ、どのチームが最もDXに近い提案を行ったかが判定されました。各チームの提案内容は非常に多岐にわたっており、デジタル技術を駆使して新しい価値を創造するためのさまざまなアプローチが披露されました。
最後の発表後、さらに発展させるにはどうしたら良いかを3社全員で意見を言い合う場面もありました。他社の視点から気付きが多く得られる時間だったのではないかと思います。
まとめ
今回の研修は、デジタル時代におけるビジネスの未来を切り開くための学びの場となりました。デジタイゼーション・デジタライゼーションを超えた真のデジタルトランスフォーメーションを実現するためには、単なる技術の導入だけではなく、ビジネスモデルそのものを革新し、新しい価値を創造することが求められます。
この研修を受けることで、参加者はデジタル技術を駆使して新しいサービスを創造するための具体的な方法論を学び、実践的なスキルを身につけることができます。さらに、他の企業とのインタビューやディスカッションを通じて、異なる視点からの課題解決のアプローチを学ぶことは、非常に有意義な機会となったと思います。
印象的だったのは、講師がしきりに「どんな突飛なアイデアでも、それがトランスフォーメーションへの足掛かりになるかもしれない。突飛なアイデアを歓迎する空気作り、それもまたトランスフォーメーションへの一歩になる」とアナウンスし続け、トランスフォーメーションへの発展を誘導し続けていたことです。
参加者は常に、DXの本質と向き合いながら課題に取り組んだ結果、最後の成果発表では、社会的ニーズとの合致、業界全体への影響度など、2日間考え抜き、広い視野で捉えた渾身のアイデアが各社生まれました。
デジタル時代において競争力を維持し、さらなる成長を遂げるためには、デジタルトランスフォーメーションへの発展が不可欠です。
本研修(ソリューションをアウトプットし、顧客DX実現する企画に落とし込む)と合わせ、DXコンサル力強化研修(上流プロセスの勘所を捉え、ソリューションにつなげるためのマインド醸成)も2025年登場の新コースです。
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