CASE STUDY

事例紹介

「自分らしいプロ」になる―TOASUの研修プログラムが日本電子計算の若手社員を成長させる理由とは?

会社名
日本電子計算株式会社
ご担当者様
人事部人財担当 (左から)松波 誠様 谷藤 裕子様

金融分野、証券分野、公共分野、産業分野、BPO分野を柱に展開し、NTTデータグループの一員として「Create Values with Clients by IT - お客様とともに、ITで新たな価値を創造する」を掲げる日本電子計算様。企画・要件定義~設計・製造~保守運用の全工程を担い、システム開発や情報処理サービスを提供しています。
人事の面では人財を何よりも大切にしていて、入社してからの3年間を育成期間として特に注力しています。今回は、2012年から導入いただいているTOASUの研修、中でも新入社員研修および階層別研修と、3年間の育成期間における人財育成の取り組みについて、お話を伺いました。

「SEとしての5年10年先の基本を作ろう」というコンセプトに共感したことが決め手。TOASU営業担当とTOASU講師と作り上げた新入社員研修

人事部人財担当 担当部長 松波 誠様

Q:人事部所属であるお二人の業務について教えてください。

松波様(以下、松波):人事部人財担当 担当部長です。2010年から人事部に所属しており、新入社員から管理職に至るまで、全階層の社員の教育と育成を担当しています。

谷藤様(以下、谷藤):同じく人事部人財担当 担当課長代理をしております。2011年から人事部に所属しています。

Q:人財育成に関し現在取り組んでいる課題はありますか?

松波:IT業界の特性上、高い専門性が求められます。そのため大きな課題としてはどう高めていくか、ということがあげられます。本人の希望に沿う専門性を伸ばしていきたいですし、それがキャリアに繋がって会社で活躍できるようになるのが一番の理想なのですが、どのように社員の声を聞くか、どう育成していくかが当社の課題だと思っています。

Q:専門性を高めていくという意味で、新入社員研修は重要な存在ですが、TOASUを選んだ理由は何ですか?

松波:当社は2012年からNTTデータグループに参入していますので、新入社員はNTTデータグループとの共催研修にも参加しています。グループの研修ということで、メリットも多い一方で、日本電子計算として強化したい部分を独自の研修で補いたいと考えていました。
具体的には、共催研修でITの基本を学び、独自研修(TOASU)では提案・折衝・プレゼンテーションなど、現場で通用するより実践型の研修ができたらと。TOASUの営業担当に相談したところ、丁寧なヒアリングの上で当社に合った講師の紹介から、講師と一緒に新入社員研修のコンセプトまで一緒に考えてくれたんです。

谷藤:当社の要望と講師からの提案を取り入れて設計した結果、プロフェッショナルになるために初年度から講師をお客様に見立てたヒアリング、課題に対しての提案、発表を演習としていれていただくなど、当社独自の新入社員研修ができました。

松波:新入社員研修は、失敗があってはならない大切な研修です。だからこそ、当社、TOASU、講師でしっかりすり合わせできたことは大きな決め手でした。TOASUからの「入社して翌年にはプロフェッショナルになる、なんて簡単なものではないので、新入社員研修を通してSEとしての5年10年先の基本を作ろう」という提案にも大変共感しました。先を見据えた教育設計を一緒に考えてくれるという点が、TOASUにお願いしている理由です。

―「SEとしての5年10年先の基本を作ろう」というコンセプトはどのようにして作られたのですか?

松波:当時を振り返ると、どんな風に新人を育てていきたいのか? を当社なりに考えましたね。ITと業務の専門的知識をつけた上で経験を積まないとお客様の信頼を得られないため、中長期的な育成が必要と想定しました。
その場合、新入社員研修の役割はIT業界で活躍する社会人としてのマインドを作ることである、という本質の議論になり、そのためには何を学ぶ必要があるか、というところへ落とし込んでいきました。
当時の講師のSE経験から、今後のIT業界ではどんな人財が生き残っていけるか、といった検討も踏まえて、このようなコンセプトとしました。

―演習を多く取り入れた貴社独自の新入社員研修。新入社員は積極的に取り組んでいますか?

松波:新入社員の半数が文系でプログラミング未経験者ということもあって、基本的に新入社員にとって研修の場は厳しいものだと思います。ですが講師が厳しく優しく、ダメなところは正しながら進めてくれています。
特に開発面では講師がかなり寄り添って指導してくれていて、能力差のバランスをとりながら進行できています。講師が新入社員一人ひとりを見てくれるので、研修の最後の発表では、ひとつのことを成し遂げたという達成感を得てくれていると思います。

―新入社員研修では、顧客提案と技術面と、両方学ぶのですか?

松波:はい。顧客提案といった営業的なことと、技術的なことと、どちらも学んでいます。
営業希望であっても開発面の基礎知識を、逆にSE希望であっても顧客起点の考え方やヒアリングスキルを身に付けて、顧客の課題に対しより理解を深めた上で価値提供ができるようになることを目的としています。

―講師の存在が大きいように感じます。TOASUの講師の印象はいかがですか?

松波:講師と新入社員との関係性は非常に良いです。実は新入社員研修を担当している講師には2年目研修でも指導いただく機会があるのですが、1年前の名前とエピソードを覚えているんです。「新入社員研修の頃○○だったけど今はどう?」なんて声掛けをしている場面もあって、本当に当社の新入社員をよく見てくれていると感じています。

谷藤:同じプログラムでも講師によって教え方の差があることや、社風に合う合わないもあるじゃないですか。そういったことはTOASUの講師にはないんですよね。

松波:階層別研修で担当いただく講師もですが、TOASUの講師は当たり障りのないことをするのではなくて、優しく鼓舞してくれることもあれば、厳しめにエネルギーを注入する場面もあるなど、個性的なところが強みだと感じています。

Q:階層別研修もTOASUで導入してくださっていますよね。カスタマイズする上でこだわった部分はありますか?

松波:一社研修をやるなら当社の領域をしっかり踏まえた研修をやりたいと考えています。先日、管理職向けの研修が実現したのですが、さまざまな課題感を正直に伝えたところ、営業担当がとても真摯に向き合ってくれました。受講者に気づきを与える研修ができたと実感しています。
後日談ですが、私たちの課題にどう応えたら良いか、営業担当は大変悩み、奔走してくれたらしいと聞きました。このエピソードは、私たちにとっては非常に嬉しいことでしたね。それだけしっかり向き合って最適な提案をしてくれるという点で信頼を置いています。要望に添って紹介してもらえる講師の層の厚さも魅力だと思います。

「自分らしいプロ」を見つけてほしいという思いで設けられた、3年間の育成期間

人事部人財担当 担当課長代理 谷藤 裕子様

Q:貴社では、入社してからの3年間を育成期間として特に重視して人財育成に取り組んでいます。3年間という期間を設けたのには理由があるのですか?

松波:実は、少し前までは6年間としていたんです。しかし、今の世の中は若手の成長意欲も高いですし、スピードも上がっています。当社の場合ですと、以前は入社5~6年目ごろに、経験を積み、資格を取り、今後の自身のキャリアは…というペースでした。ところが昨今は、1年目からキャリアを考え始める社員が多くいると感じています。人の成長スピードはさまざまですから、1~2年であがっていくのもよし、5~6年かけてじっくり成長するもよしとした中で、わかりやすい基準として「3年」の育成期間を設けて、社員の成長を見守りたいと考えました。

―現在の状況下だと、最初の配属が重要になりそうですが。

松波:内定時に希望の事業部を聞き、面接や大学での専攻なども加味して判断しています。新入社員の8割程度は希望の部署に配属されていますね。
3年目からは公募制もあって、他事業部のプロジェクトに手を上げられるようになります。本人の特性と事業部がどう成長させたいか次第ですね。手を上げなくても、ずっとそばで見ている上司やOJTの推薦で参加する社員もいますし、SEから営業へキャリアチェンジする社員もいます。
先程申し上げた通り、新入社員研修の時点で開発であっても営業基礎を、営業希望でも技術の部分を学んでいるので、キャリアチェンジをしても、基礎知識があるということが活きるんです。

―新卒採用と、研修を含めた3年間の基礎作り、そしてキャリアが密接につながっていますね。

松波:当社では、新卒採用のトップメッセージとして、「自分らしいプロになる」を掲げています。自分がなりたいプロフェッショナル像を自身で考え努力をしていってほしいという思いを込めました。
SEと言ってもさまざまで、開発、運用、規模と関与の大小などありますが、3年間かけて自分のやりたいこと、自身の特性をしっかり考えてほしいと思っています。といっても、自身だけで決めることはなかなか難しいですから、そこで上司、OJTの機能が大切だと思っています。「自分らしいプロ」になれる会社を実現するための新入社員研修や、現場配属、業務へとつなげていくためのフォローが大切だと感じています。

―3年間を経て、社員はどのように成長していくのですか?

谷藤:人事制度も、リニューアルを続けています。当社では新入社員の職能資格はほぼA2からスタートしますが、ひとつ上のA3に上がるための条件として、以前は資格取得が必須でした。現在は、たとえば資格を取得していなくても研修を充分受講することで代替とするなど、人事評価と合わせて社員の成長度合によってカリキュラムをカスタムできる形に変更しました。始まったばかりの取り組みですが、上司とのすり合わせ、業務状況も加味しながら、新入社員がどんどんステップアップしていけるようフォローしています。

―昇格するチャンスを感じられる仕組みですね。

松波:実際に研修受講の件数は昨年より増えています。ただ、研修は気づきやきっかけを与えるものですので、上司とのかかわり方、OJTサイクルを回すといったところにも注力している最中です。

―昇格のためのカリキュラムは人事部が担当しているのですか?

松波:人事部が構成を作っています。すべての人が受けるべき研修は人事部が指定しており、加えて専門性によって選べるオプション研修も用意しています。資格取得も含めてどう組み立てるかは、上司やOJTと相談して決めてもらっています。研修を資格の取得状況でスキップするなど、努力次第で早めに昇格することもできますし、しっかり学んでじっくり成長する道もありです。

―新入社員の成長にはOJTの存在が大きいですね。

松波:当社では誰でも新入社員のOJTになるチャンスがあります。
また、当然のことながら育成は新入社員のOJTに限りません。上司が社員をどのように育成していくか、OJTサイクルをどうしたら上手く回せるか、という視点で、人財育成方面の教育には注力しています。管理職向けと一般社員向けに、研修から実践に移していく、ということを始めています。

OJTには人財育成に意欲を持ってほしい。TOASUに今後求めることとは?

Q:OJTサイクルを回すことを重要視しているとのことですが、そのサイクルの中でTOASUの研修に求めるものは何でしょうか?

松波:OJTを担当する社員に対してはTOASUのOJT研修を参加必須としています。今後は選択制のオプションとしても学べる内容を広げていけたらと思っています。

谷藤:新入社員研修で基礎をしっかり学べる環境ができていると感じていますので、将来的にスキルアップの基礎にもなると良いなと思っています。

―OJTとは、新入社員につく方だけではないという定義なんですね。

松波:社員はOJTの重要性は理解してくれていますが、業務の忙しさもあってなかなか手が回っていないというのが現状ですね。
TOASUのOJT研修ですが、昇格してから3年の管理職は必須参加、それ以外は希望者として募ったところ、実はなかなか手が上がりませんでした。今後参加者が増えて「やってて当たり前」の研修になってきたら「自分も参加しておこうかな」と意欲が上がるようになるのかなと、そういう雰囲気の醸成を目指したいなと思っています。より多くの社員がOJTとして見守って声を掛けられる関係を築いてほしいですね。

―どんなOJT像を目指しているのですか?

松波:当社が目指すOJTは、人財育成に意欲を持つということです。真面目な社員が多いので、業務の面では、知識を多く得て専門性を高めて、プロジェクトに一生懸命取り組んでくれるんです。
目標設定から評価のプロセスも定着はしているのですが、その一方で自身のスキルアップや部下の育成といった人財育成の面はまだ弱いと感じています。上司と部下がコミュニケーションを取りながら今後の成長を考えていくというところを意識してほしいんです。人が育てば業務も分散できて、結果として自分に返ってきますよね。
TOASUの研修も含めて、そういったきっかけや実感を得られる仕組みを作っていくのが人事部の役割と考えています。

TOASU講師からの一言

株式会社TOASU 與儀 敏也

株式会社TOASU 與儀 敏也
日本電子計算株式会社様の新人研修のコンセプトである「SEとしての5年10年先の基本を作ろう」を意識して、新人研修を行っています。
このコンセプトを実現するために、社会人としてチームで仕事をすること、SEとして顧客の業務やその会社、団体のことをよく知った上で、システムを開発していく姿勢を身につけてもらっています。研修では、新入社員の方々の個性を伸ばしながら、日本電子計算様、ひいてはIT業界で仕事ができて良かったと思ってもらえるように、皆様と接しています。