COLUMN
研修コラム
コロナ禍が徐々に落ち着きを見せる中、異業種交流会への関心が高まっています。長期にわたるリモートワークや自粛期間によって、対面でのコミュニケーションが減少し、ビジネスパーソンたちの人脈作りの機会が失われていました。しかし、感染症対策が徹底された形で、異業種交流会が再び開催されるようになっています。
このような状況で、ビジネスパーソンたちは異業種交流会に参加することで、自分の能力を高めるための新たな機会を求めています。異業種交流会では、自分の業界と異なる分野の専門家や起業家と出会うことができ、新しい視点やアイデアを学びやすくなります。また、他業種の人々とのやり取りを通じ自分自身の視野を広げ、柔軟な思考力や問題解決能力を養うことができるでしょう。
さらに、異業種交流会に参加することで、自分のネットワークを広げることが容易になります。新たな人脈は、ビジネスチャンスや情報交換の場を提供してくれるだけでなく、自分自身のキャリアの幅を広げる助けとなります。
異業種交流とは
異業種交流会、異業種交流研修とは
異業種交流会は、異なる業界や分野の人々が集まり、情報交換や交流を図るためのイベントです。これらのイベントは、新たなビジネスの機会やパートナーシップを探求したり、異なる視点を得たり、自分の業界以外の知識やノウハウを学ぶきっかけになります。
異業種交流会の形式は、カジュアルなものからフォーマルなものまで様々です。一般的な形式としては、パネルディスカッション、プレゼンテーション、ワークショップ、懇親会などがあります。また、オンラインで開催される異業種交流会も増えており、世界中の人々とつながることが可能になっています。
異業種交流研修は、異なる業界や分野の人々が集まり、共通のテーマや課題について学び、研究し、ディスカッションすることを目的とした研修プログラムです。異業種交流研修は、従業員や経営者が自分の業界や分野に固執せず、他の業界や分野から学び、インスピレーションを得ることを促します。
異業種交流研修は、セミナーやワークショップ、グループディスカッション、ケーススタディ分析、プロジェクトワークなど、さまざまな形式で実施されます。また、オンラインで開催される研修も増えており、地理的な制約がなく、多様な参加者と学び合う環境が整いつつあります。
異業種交流における自社理解の大切さ
異業種交流と自社理解の関係は、以下のような点で密接に結びついています。
■自社の強みと弱みの再認識
他業界の企業や個人と関わることで、自社の強みや弱みを客観的に再評価する機会が生まれます。他の企業が取り組んでいる施策や戦略を知ることで、自社の競争力を向上させるためにどのような取り組みが必要か見直すことができます。
■企業文化の比較
他業界の企業文化に触れることで、自社の企業文化や価値観を再認識しやすくなります。これにより、自社の企業文化を改善し、従業員のモチベーションや生産性を高める方法を見つけるにあたってのハードルが低くなります。
■新しい市場や顧客層の発見
自社の製品やサービスが他業界の市場や顧客層にも適用できる可能性を発見することがあります。これにより、新しい機会を見つけることができ、自社の成長戦略を再構築するきっかけになることがあります。
■組織風土の改善
他業界の企業の組織風土や働き方を学ぶことができます。そして、自社の組織風土を改善し、社員の働きやすさや生産性を向上させる方法を見つけることが可能となります。さらに、異業種交流を通じて、自社のビジネスや組織に対する理解を深めることで、組織風土や働き方の改善にもつながります。
異業種交流における他社理解の大切さ
異業種交流と他社理解の関係は、異なる業界や企業間で知識や情報を共有し、相互理解を深める点で密接に結びついています。異業種交流を通じて他社理解を深めることは、以下のような利点があります。
■異業種間の協力やパートナーシップの構築
他社理解を深めることで、異業種間の協力やパートナーとしての関係を築くことが容易になります。異業種間での協力は、新しいビジネス価値の創出につながります。
■他業界の市場や顧客層への理解
異業種交流を通じて、他業界の市場や顧客層に関する理解が深まります。これにより、自社の製品やサービスを他業界の市場や顧客層にも展開できる可能性を高められます。
■社会的課題への共同取り組み
他業界の企業と共同で社会的課題に取り組む機会が生まれ、社会的課題に対する効果的な解決策を見つける手がかりにもなるでしょう。異業種交流を通じて他社理解を深めることは、自社の成長を高めていくことに寄与するだけでなく、業界全体の発展や社会的課題への取り組みにも役立ちます。異業種交流を活用して、他社との協力や競争を通じて、自社のビジネスや組織の持続可能性を確保しましょう。
異業種交流のメリット
第1章では、異業種交流の位置づけを中心にみてきました。ここでは、改めて、異業種交流におけるメリットを細かく説明していきます。
異業種交流会のメリット
■ネットワークの拡大
参加することで、自分の業界や分野以外の人々と出会い、新しいつながりを築くことができます。これにより、ビジネスやキャリアに役立つ情報やリソースにアクセスできるようになります。
■知識やスキルの向上
異なる業界の専門家から学ぶことで、自分の業界以外の見方を習得し、自分のビジネスやキャリアに活かせます。
異業種交流研修のメリット
■コラボレーションの促進
異業種交流研修では、異なる業界や分野の人々が共同で課題解決に取り組むことがあります。これにより、他の起業との新しい関係を築く機会が生まれることが期待されます。
■ネットワークの拡大
自分の業界や分野以外の人々と出会い、新しいつながりを築くことが可能になります。さらに、研修を通じお互いの視点や専門性を生かすことで、ビジネスの機会も増えます。
異業種交流会・異業種交流研修の内容
企業研修として注目される越境学習
企業研修としての越境学習は、従業員が異なる分野、業界、文化、国家、地域などの境界を越えて学ぶプログラムです。企業は従業員のスキルや知識を向上させ、競争力を維持・向上させるために、越境学習を研修プログラムの一部として導入しています。
企業研修としての越境学習は、セミナーやワークショップ、グループディスカッション、ケーススタディ分析、プロジェクトワークなど、さまざまな形式で実施されます。越境学習では海外の現地企業にインターンのようなかたちで参加することもありますが、オンラインで開催されるプログラムも増えており、日本にいながらにして、世界の多様な参加者と学び合うことも可能になっています。
越境学習を通じて得た能力については、実際の業務に適用し、継続的な改善に取り組むことが重要です。また、従業員が研修で得た学びを共有し、チームや組織全体の成長につなげることが望ましいです。
越境学習プログラムを導入する際には、メンター制度、インターンシップやジョブローテーション、異文化交流プログラムといった取り組みを検討してみると良いでしょう。企業研修としての越境学習は、従業員の成長を促し、組織全体の市場における価値を向上させるための重要な取り組みです。積極的に参加し、学んだことを実践に活かすことで、業界や分野を超えた革新や価値創出につなげることができます。
TOASUの異業種交流・三社合同研修
異業種交流・三社合同研修一覧表
ここまで、異業種交流についてメリットなどを含めて触れてきましたが、当社TOASUでも異業種交流や、他社との合同研修(=三社合同研修)を実施しています。
多くの部門との連携が必要となるシステムの提案や運用に特化したプログラムや、若手リーダーに向けた次世代ワークショップ、また、実在する地域で課題を抱える企業様や団体様に対する事業創出プロセスを体験できるものなど、幅広くご用意しています。
TOASUの異業種交流・三社合同研修の3つの特徴
当社の異業種交流・三社合同研修では下記3つを主な特徴としています。
①「知っている」から「できる」へ。体験型中心の研修カリキュラム
→単に知識として「知っている」ではなく、体験を通じて「できる」ように
することで、実務に活かせるスキルを身につけます。
②自社チームと他社チームとの合同研修
→自社の看板を背負って参加することで、受講者の研修に対する熱量を高め、
実際のビジネスの場をより意識して臨んでいただけます。
③プロフェッショナル講師による講義
→各業界の経験者である、プロフェッショナルな講師が研修を実施します。
実施研修一覧
当社で実施している異業種交流・三社合同研修をご紹介します。
DX時代において重要となる「顧客起点での価値創造」に向けたソリューション力強化研修をはじめ、社外や異業種のメンバーと触れ合うことで視野を広げ新たな発想力を磨くコースまで拡充しています。
各コースの内容、日程の詳細につきまして、ぜひお気軽にお問い合わせください。
異業種交流のポイント
異業種交流会のポイント
異業種交流会に参加する際は、自分の業界や分野に関する情報やエピソードを共有できるように準備しておくと、より有意義な交流ができるでしょう。また、積極的に他の参加者とコミュニケーションを図り、リラックスした雰囲気で意見交換を楽しむことが大切です。
異業種交流研修のポイント
異業種交流研修に参加する際は、前向きな姿勢で学びや意見交換に取り組み、他の参加者と協力しながら自分の領域を広げていくことが大切です。
異業種交流研修への参加後は次にあげられるような実践に取り組むことが重要です。
■学んだことの共有
研修で得た気づきをチームや組織のメンバーと共有し、全体の成長や改善に役立てましょう。
■実践に移す
研修で学んだことを具体的なアクションに移し、自分の業務やプロジェクトに適用してみましょう。実践を通じて、研修で得たものの効果を確かめられます。
■コラボレーションの機会を探る
研修で出会った異業種の人々とのつながりを維持し、将来的なコラボレーションや提携の機会を模索してみましょう。異業種間の連携により、新たな市場の開拓が期待できるでしょう。
■継続的な学び
異業種交流研修は、一度きりのイベントではなく、継続的な学びの一環と捉えましょう。定期的に異業種交流研修やイベントに参加し、自分の知識体系などを更新し続けることが、競争力を維持し、成長を促す鍵となります。
オープンイノベーションの実現に向けて
異業種交流会を有効に活用することで、次のようなオープンイノベーションを実現に必要な外部のリソースを取り入れること可能となります。
■柔軟な組織風土の醸成
オープンイノベーションを成功させるためには、組織内で新しい発想や異業種からの知識を受け入れる柔軟な風土が必要です。企業は、異業種交流会で得た着想を組織内に浸透させ、継続的なイノベーションを促進するための環境を整えることが大切です。
■異業種交流会の活用
異業種交流会を活用し、オープンイノベーションを推進することで、企業は持続的な成長を実現しやすくなります。異業種交流会に参加し、他業界の知見を活用することで、新たなソリューションを生み出し、市場での優位性を築くことができます。また、異業種交流会によって得られるコラボレーションの機会は、新たなビジネスモデルや技術革新につながることがあります。
異業種交流会を活用し、組織全体がオープンイノベーションの取り組みにコミットし、継続的に学び、改善を重ねることが成功の鍵となります。
この記事を書いた人
- 栗林 陽 / 株式会社TOASU 事業開発部/マネジャー
- 大学卒業後、大手IT業界、海外経験を経て現会社へ入社。日本の継続的、健康的な成長を願い、企業向け研修の企画、営業に従事。その後、営業だけでなく0からの研修企画、作成が認められ、社内での新規事業のリーダー職を担う。現在は「チーム」へ向けた今までにないサービスを作成中。座右の銘は「少しでも良い社会のために」。本業の傍ら、地域活性にも参画。大学まで続けたサッカーは今でも毎週行っている。