COLUMN
研修コラム
人材育成制度を充実させているつもりなのに、若手社員の成長を実感できない。こうした悩みを抱える人事・育成担当者は少なくありません。
【HR総研】「若手社員の育成」に関するアンケートによると、企業の67%が若手社員に対する育成計画を作成していると回答。特に従業員数1,001名以上の大企業では93%が作成しているなど、体系的に制度化されている企業が多数派と言えます。

企業規模別 若手社員の育成期間(HR総研「若手社員の育成に関するアンケート 結果報告」)
それなのに悩みを抱えるのはなぜか。そこには、施策の不足ではなく、育成を成果につなげる設計に課題があるという事実が存在します。本コラムでは、若手社員の育成を実効性のあるものにするための3つの改善ステップを解説します。
改善ステップ①習得すべきスキルを定義・可視化する
若手社員向けの育成施策としてOJTやOFF-JT、eラーニングといった育成施策を実施している企業も多いでしょう。HR総研の同調査でも具体的な取り組み状況について「OJTによる育成体制の整備(66%)」「OFF-JT機会の提供(63%)」「e-learning等の自己学習支援(61%)」が多く回答されています。

若手社員育成の具体的な取り組み状況(HR総研「若手社員の育成に関するアンケート 結果報告」)
しかし、その一方で見えるのが、スキルの評価や可視化ができていないという現状です。「スキルに応じたキャリアパスの機会の提示(43%)」「スキル評価・可視化(47%)」はいずれも半数を下回っており、スキル把握やキャリア開発といった施策は後手に回りがちである様子がうかがえます。
この状況では、人事・育成担当と若手社員、双方にとって「何ができるようになったか」が曖昧なままになってしまいます。特にOJT中心の育成は指導者の感覚や属人的な判断に依存しがちであり、若手社員自身も自分の成長を客観的に説明しづらいため実感を持ちにくくなります。
育成の第一歩は、スキルを定義・可視化することにあります。まずはアセスメントを活用して、若手社員が今どのレベルにいるのか、目指すべきレベルはどこなのか、そのために育成・習得すべきスキルは何か、関わる全ての人の目にも明らかにすることが重要です。これによって初めて具体的な育成に必要な情報が揃い、教育設計が可能になります。
改善ステップ②評価の仕組みの設計
育成成果を評価するKPIが未設定の企業は37%と、約4割に上ります。

育成成果の評価指標(KPI)の設定状況(HR総研「若手社員の育成に関するアンケート 結果報告」)
ここで着目すべきなのは、KPI設定の有無によって若手社員の意識醸成に明確な差が生じているという点です。
KPI設定済み/KPI未設定で各成果指標を比較すると、ほぼすべての指標で「KPI設定済み」群の方が「成果が出ている」と回答した割合が高くなりました。

KPI設定の有無別 若手社員育成に関する成果の状況(HR総研「若手社員の育成に関するアンケート 結果報告」)
研修を実施しても、その後に「理解したか」「実務で使えているか」を確認しなければ、育成の効果は測定できません。そして研修内容と評価が分断されていては、成果を説明することも、次の改善につなげることもできなくなります。
研修を実施する際には、アセスメントや社内試験を連動させて到達基準を設定・評価するようにしましょう。ただし、これらは到達基準に対する合否を判定するものではありません。若手社員の成長のチェックポイントとして、今回の研修の成果、そして課題部分と今後期待されるポイントを明確にするためと認識しておくべきです。
改善ステップ③評価結果とキャリア・次の育成施策の接続
スキルアップと評価設計を行った後には、必ずそれに応じたキャリアパスを提示しましょう。
評価で終わるとただの「成績表」になってしまい、若手社員は「何のための研修・評価だったのかわからない」という印象を受けます。習得したスキルが業務で活用できる、キャリアに結びつくイメージが持てなければ、未来への期待も薄れ、また離職にもつながりやすくなります。
評価結果を、今後受けるべき研修、任せる業務、次の役割といった「将来」に結びつけましょう。育成とキャリアを一本の線で設計することで、若手社員は自分の成長が会社の中でどう位置づけられているかを理解できるようになり、定着率の向上にもつながります。
まとめ
貴社の人材育成設計で
・スキルが定義されていない
・研修後の確認・評価がない
・評価結果が次の研修と連動していない
といった事象が起こっているなら、改善のチャンスと言えます。
研修・社内試験・アセスメントを一体で設計し、育成を「説明できる成果」に変えましょう。育成と成果がつながる設計は、若手社員の成長実感と組織の持続的な強化の両方を支える土台となります。
若手社員育成の成果向上を目指すなら、育成期間の長短や研修の受講数ではなく、まず「測れているか」「つながっているか」を見直すところから検討してみてはいかがでしょうか。
TOASUでは研修のほか、アセスメント、社内試験の提供も行っております。
まずはお気軽にご相談くださいませ。
変革に対応する次世代リーダーの育成を実現
人材・組織アセスメントサービス
https://lp.toasu-gakken.co.jp/toasu-assessment-service
プロが設計~実施~採点・分析まで一気通貫で提供!
社内試験支援サービスGROWTH LOOP
https://toasu-gakken.co.jp/exam-support/
HR総研「若手社員の育成に関するアンケート 結果報告」https://www.hrpro.co.jp/research_detail.php?r_no=411







